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男旅あるぺん隊 in 八ヶ岳(権現岳・編笠山)



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投稿者 パパ隊長

こんにちは!パパ隊長です。
今回も7月の3連休(実際には7月16日~17日の2日間)を利用したパパ隊長&長男・Y太の登山についての投稿で、2日目の八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山の様子をお伝えします。
八ヶ岳は、長野県から山梨県へと南北に連なる火山の総称で、今回登る権現岳と編笠山は、八ヶ岳の南部に位置する山です。ちなみに、八ヶ岳は日本百名山に選定されていて、最高峰は赤岳(標高2899m)になります。また、八ヶ岳については、パパ隊長とY太は赤岳・横岳・硫黄岳・天狗岳に登ったことがあります。

 

出陣!

前日は入笠山登山の後、中央道原PAで就寝です。
到着したのは17時過ぎで、車の中でゴロゴロしながら時間を潰し、気温が下がってから本格的に寝ようと思っていましたが、蒸し暑い状態が続いています。なので、20時半から2時間だけエアコンのお世話になりながら眠ることにし、その間に雨も降って気温が下がり、エアコンを消した後、再び眠りに就くことが出来ました。
今朝の起床は4時で、トイレを済ませて出発すると、ガスに包まれた中央道を小淵沢ICまで走り抜け、八ヶ岳高原ラインを北上することになります。その途中、コンビニで食糧の買い出しを行い、八ヶ岳高原ラインから観音平下久保線に入った後、終点の観音平に到着したのは、4時45分です。

 

八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山ルート

下記が今回歩いた八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山のルートになります。
八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山ルート

※地理院タイルに登山ルート・登山情報を追記して掲載

 

観音平登山口を出発!

観音平の駐車場のスペースは満車で、引き返して路肩に駐車することになりました。3連休ということもあり、前日から泊りの登山者が多いのでしょうか?その後も車は次々に増え、路肩駐車の列が延びていっています。
こうしてパパ隊長も路肩に車を停めると、まずは朝食を食べることにし、Y太もパパ隊長もおにぎり1個を平らげます。その後、着替えを済ませた後、前後の車の登山者に挨拶しながら、登山の準備を進めことになります。
登山準備を終え、駐車場方面へと向かい、その奥にある観音平登山口を発見すると、ここから編笠山、権現岳を目指した登山が始まることになります。
5時8分、観音平登山口を出発すると、まず展望台へと向かい、ほぼ平坦に近いような登山道が続いた後、熊笹が広がる樹林帯の中を進むことになり、緩急の登りが繰り返されています。
熊笹が広がる樹林帯の中を進む
その後、展望台に到着すると、周囲の木々が高く、ポッカリと空いた木々の隙間から、甲斐駒ヶ岳と鋸岳だけを眺めることが出来る程度です。しかし、上空は雲ひとつない青空が広がっていて、昨日は午前中からガスに包まれている峰々が多かったのですが、今日は絶景登山が期待出来るような気がします。

 

雲海

展望台を出発すると、これまでよりも急勾配の登りが続くようになります。また、火山らしく大きな岩も出現するようになり、それが大きな段差になって登山道に立ちはだかっています。そして、大きな岩が多く点在していた場所を過ぎると、勾配はこれまでよりも緩やかになり、黙々と登って行っています。
5時54分、雲海に到着すると、ベンチを見付けて一目散に向かい、ドカッと座ってお茶をがぶ飲みするY太です。
雲海
ぽっかりと開けた場所ですか、ここからの展望はほとんどありません。また、雲海の手前からはアブが多くなってきていて、体に纏わりついてきています。この後、下山するまで、アブとの戦いが続くことになります。

 

押手川

雲海を出発すると、足元には岩が目立つようになり、勾配もこれまでよりは急になってきました。その後、巨大な岩が点在するようになり、その中を縫うように、いくつものルートがあります。すると、時々立ち止まりながら、目印のピンクのリボンを探し、登り易そうなルートを選んで登って行くY太ですが、パパ隊長は特に何も考えず、その後姿を追い駆けます。
巨大な岩が点在する中を縫うように進む

その後、大きな岩がゴロゴロと積み重なっている中を進むことが多くなりますが、何故かY太のバランスが悪いようで、ペースがガクンと落ちてきました。そして、この辺りから、「うーーーっ!」というY太の呻き声が聞こえ始めています。
6時31分、押手川に到着すると、ここでの休憩でも、麦茶をがぶ飲みするY太ですが、昨日の入笠山と比べると、ガッツリと本格的な登山ということもあり、早朝から消費量がうなぎ上りです。
押手川

そして、喉を潤した後は、地図を広げ、ルートを指で辿っているので、「重いか(疲れたか)?」と聞いてみると、「うん…」と力なく答えています。
ここは、編笠山山頂を経由して青年小屋に至るルートと、編笠山山頂を回避して青年小屋に至るコースの分岐点となっています。もちろん、編笠山山頂からの絶景を期待しているので、そのルートを目指すことになります。
それにしてもアブが多く、鬱陶しくてゆっくりと休憩することも出来なくなってきました。なので、休憩を早々に切り上げて出発することにします。

 

全開の展望が広がる

押手川からは、これまでよりも明らかに勾配がキツくなり、大きな岩の段差も出てくるようになります。すると、これまでよりも頻繁にY太の呻き声が聞こえてくるようになり、更に息も上がってきたようで、「ゼェゼェ…」という息遣いも大きく響いています。
大きな岩や木の根の登山道

足元が大きな岩や木の根といった感じで目まぐるしく変わる中、勾配は標高が上がるに従って急になってきています。そして、樹林帯の中の登山道が続いていましたが、樹林帯の隙間があり、振り返ると絶景が広がっています。鋸岳~仙丈ヶ岳~甲斐駒ヶ岳~北岳~鳳凰三山といった南アルプス北部の峰々や、薄く雲海が広がっている甲府盆地の上に富士山がシルエットとなって聳えています。
鋸岳~仙丈ヶ岳~甲斐駒ヶ岳~北岳~鳳凰三山といった南アルプス北部の峰々
薄く雲海が広がる甲府盆地の上に富士山のシルエット

こういった絶景が広がっているので、少し登ってはすぐに後ろを振り返ってしまうパパ隊長です。しかし、それが終わると、一旦樹林帯の中を進むようになり、一気に急登へと変貌し、ハシゴを登る場所も出現しています。そして、樹林帯を抜けると、大きな岩の上を進む直登の超急登となります。
その後、それが終わると同時に、樹林帯を完全に抜け出すことになりました。すると、全開の絶景と引き換えに、これまでは樹林帯に遮られてきた直射日光をモロに浴びるようになり、一気に暑さを感じるようになってきました。ただ、編笠山山頂は目と鼻の先なので、「Y太、ちょっとだぞ」と教えると、これまでよりもペースアップし、編笠山山頂を目指します。

 

編笠山山頂

7時51分、編笠山山頂(標高2524m)に到着すると、ここからは、まさに360度の大絶景が広がっています。
編笠山山頂でガッツポーズ!

背後には、これから目指すギボシ~権現岳山頂が聳えています。また、赤岳~中岳~阿弥陀岳、その向こうに横岳といった、南八ヶ岳の主要部を眺めることが出来ます。また、阿弥陀岳から左に目を移すと、すぐ左に聳えているのは天狗岳です。そして、更に左には、北八ヶ岳の峰々と諏訪富士とも呼ばれる蓼科山を眺めることが出来ます。
北西方面には、遠く北アルプスの槍ヶ岳~大キレット~穂高連峰、爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳~五竜岳~白馬三山といった後立山連峰も全開で、手前には、高原台地のような美ヶ原高原と、その山頂である王ヶ頭、更にその手前には、車山を山頂とする霧ヶ峰が緑の絨毯を広げています。
槍ヶ岳~大キレット~穂高連峰
爺ヶ岳~鹿島槍ヶ岳~五竜岳~白馬三山といった後立山連峰
また、眼下には原村~茅野市~諏訪市の街並みが広がり、諏訪湖も眺めることが出来ます。そして、先程も眺めることが出来ていた入笠山・御嶽山・中央アルプスの他に、御嶽山と北アルプスの間には、乗鞍岳も確認出来ます。入笠山・御嶽山・中央アルプス・乗鞍岳

 

眼下に青年小屋を眺めながら下る

編笠山山頂を出発すると、青年小屋へと向かうルートは、すぐに樹林帯の中に入ることになり、ここで一気にアブが多くなってきました。そして、初めのうちは緩やかな下りでしたが、すぐに樹林帯は終わり、ハイマツ帯の中を進むようになると、勾配も徐々に急になり、大きな岩の段差も出現するようになります。
眼下に青年小屋を眺めながら下る

元々、激下りには弱く、登りに比べると極端にパフォーマンスが落ちるY太ですが、久々の本格的な激下りということもあるのか、以前にも増してスピードが上がらない感じです。また、パパ隊長はというと、これまではあまり気になりませんでしたが、右脚の踝の上がやけに痛くなってきました。
その後、ハイマツ帯を抜けると、巨大な溶岩地帯が立ちはだかっています。すると、超スローペースに陥り、全く進まないY太なので、パパ隊長が先陣を交代し、「パパと同じだぞ」と声を掛けて先導することにします。それでも全然追い付くことが出来ないY太は、とにかくバランスが悪く、体が左右に揺れ、全く安定していません。

 

権現岳へ向かう

8時38分、大苦戦の末、青年小屋に到着し、「どうだ?」と聞くと、「怖いよ…」と呟き、ベンチに座って休憩しますが、ここもアブが鬱陶しく飛び回っています。その後、「何か買うか?」と声を掛け、小屋の中に入り、アクエリアス(400円)を購入し、再びベンチに戻ると、地図を見せて、これから先のルートを指で辿って確認しておきます。
青年小屋を出発すると、すぐに樹林帯の中に突入し、始めのうちは緩やかな勾配が続くことになります。そのうち、勾配は徐々に急になり、足元は小さな岩が転がるザレ場になってきます。そして、最初の樹林帯を抜け、後ろを振り返ると、まさに”編笠”といった山容の編笠山を眺めることが出来るようになっています。
”編笠”といった山容の編笠山

再び樹林帯の中に入ると、ジグザグの登山道が続きます。その後、登山道は直登の急登に変貌し、足元も岩場が中心になってきて、一気に標高を上げて行くことになります。そうした中、「うーーーっ!」という呻き声を上げながらも、ストックを使いながら、力強く捻じ伏せて登って行くY太です。

 

男旅あるぺん隊 vs 西ギボシ

岩場の急登が終わると、樹林帯を抜け出し、緩やかなハイマツ帯の中を進むことになり、9時14分、のろし場に到着です。
これから向かう方向に目を向けると、ピラミッドのような三角錐の岩峰の西ギボシが聳えています。そして、その右には、我々が目指すラスボス・権現岳山頂を確認することが出来ます。
ピラミッドのような三角錐の岩峰の西ギボシと権現岳山頂

「ゆっくりよ」、「よく見て…」と声を掛け、のろし場を出発すると、一旦下った後、岩場の急登を登って行くことになります。Y太から「うーーーっ!」という呻き声が漏れる中、スローペースですが足取りはしっかりしていて、時々立ち止まっては、自分の登るべきルートを慎重に見極めています。
こうして、岩場の急登を登り詰めて行くに従い、立ち止まる回数も増えてきて、登るルートを見極めるついでに休憩をしているのか、立ち止まっている時間が長くなっています。そして、一旦進み始めると、目の前の急登や鎖場を一気に捻じ伏せ、それが終わるとひと息ついています。
そういった繰り返しの中、「山、ダメッ!」、「重いよ…」と呟くY太のネガティブな言葉が力なく響いています。確かに、久しぶりの本格的な登山としては、ちょっとハードルが高かったかも?
岩場の急登を登り詰めて行く

 

男旅あるぺん隊 vs 東ギボシ

西ギボシとの決戦に勝利すると、登山道は一旦緩やかになり、座って休憩出来る場所があります。そして、ここからは、東ギボシと岩場の急登を眺めることが出来ますが、少し前に眺めた西ギボシと権現岳山頂の景色とそっくりです。「あれ?さっきと同じ…?」と、錯覚してしまいます。
少し前に眺めた西ギボシと権現岳山頂の景色とそっくりの東ギボシ

休憩が終わると、先程と同じように、「ゆっくりよ」、「よく見て…」と声を掛けて出発です。そして、これまた先程と同じように一旦下り、鞍部のハイマツ帯の中を進んだ後、岩場の勾配が徐々にキツくなってきます。
本格的な岩場に突入すると、まずは岩場をトラバースするような鎖場が立ちはだかっていて、「Y太、これを掴んで行けよ」と、鎖を掴んで念を押しておきます。そして、その鎖場に打ち勝つと、今度は超急登の岩場で、行く手を見上げると、青空に向かって登って行くような鎖場が続いています。
青空に向かって登って行くような鎖場

そして、最初のうちは段差が大きく、力づくで捻じ伏せて登って行きますが、さすがに息も上がり、脚にダメージが溜まってきているのか、立ち止まると、たっぷりと時間を掛けて休憩です。その後、大きな段差はなくなりますが、相変わらずの岩場の急登が続いた後、最後は緩やかにトラバースするような鎖場を過ぎると、東ギボシとの決戦も終焉を迎えます。
今日のルートの中では、この東ギボシとの決戦が一番キツい時間帯でした…
東ギボシとの決戦が終わると、ついにラスボスの権現岳山頂が目の前に迫って来ました。「Y太、あそこだぞ」と声を掛けますが、東西ギボシとの決戦に力を使い果たしたのか、力なく頷くだけでした。

 

権現岳山頂

権現岳山頂を目指して出発すると、一旦下った後、権現岳山頂直下にある権現小屋までやって来ましたが、ここは素通りで、一気に権現岳山頂へと向かいます。
そして、権現小屋を過ぎたすぐ先には、権現岳方面と赤岳方面へと向かう分岐があります。もちろん権現岳方面に向かい、山頂の岩場までは緩やかな登りの登山道が続いていています。そして、垂直に切れ落ちた東側の断崖絶壁からは、ガスが湧き上がって来ています。
山頂の岩場までは緩やかな登りの登山道
権現岳山頂を制覇!

最後は山頂標識までの岩登りとなり、10時18分、権現岳山頂(標高2715m)の山頂標識の場所まで岩を登ると、山頂標識を持ち、すぐ後に来た登山者に記念写真を撮って貰います。もちろん、お返しにパパ隊長も撮ってあげました。ちなみに、この岩の後ろは、垂直に切れ落ちた断崖絶壁です。
山頂標識の岩場を後にすると、その先にある岩場の広場で昼食を摂ることにします。Y太はカップヌードルカレー・山菜おこわ・ゆで卵、パパ隊長はスーパーカップ鶏ガラ醤油・五目ご飯を平らげます。そして、昼食が終わると、Y太が抹茶ラテ、パパ隊長がキャラメルマキアートで食後の一服です。
この間、三ツ頭方面から登って来る登山者には、「ちょっと…」と教え、三ツ頭方面に向かう下山者には、「頑張って!」と励ましています。

 

下山は超激下りの連続

下山ルートは真下に登山道があるように見える…
11時16分、権現岳山頂で約1時間を過ごした後、下山開始です。

昼食を摂っていた場所から下山ルートを眺めると、真下に登山道があるように見えます。「Y太、どうする?パパが先に行こうか?Y太が先か?」と聞くと、少し考えた後、「よく見て…」と自分に言い聞かせるようにY太が先陣に名乗りを上げています。なので、「ゆっくりだぞ」と、パパ隊長も念を押し、先陣を任せることにします。ただ、ちょうどこの時間帯、下からガスが湧き上がって来ているので、高度感はそれ程感じられません。
垂直に近いような鎖場に挑むY太

山頂からの超激下りが続く中、垂直に近いような鎖場が行く手を阻んでいます。「Y太、見ていろよ。パパと同じだぞ」と声を掛け、パパ隊長が見本を見せるために先陣を交代します。そして、パパ隊長が鎖場を突破し、「いいよ」と声を掛け、「ゆっくりよ」、「よく見て…」と続けると、鎖を掴みながら、ゆっくりと慎重に踏み出すY太です。パパ隊長は、アタックしているY太に、足の置き場やルート、体の向きとかを下から指示します。その後も、急激な岩場の下りが出現すると、パパ隊長が先陣を交代し、下から指示を続けることになります。
超激下りが終わると、ハイマツ帯の中のザレ場の登山道を進むことになります。そうした中、編笠山方面からガスが流れて来るようになり、編笠山が掻き消され、振り返って眺める権現岳も見え隠れしています。その後、周囲が真っ白になることもあり、これまで広がっていた絶景はゼロになって残念なのですが、直射日光をモロに浴びるより、遥かに涼しくて楽に感じます。

 

三ツ頭山頂

鞍部の樹林帯を抜け出すと、三ツ頭山頂に向けて急登が続くようになり、ここでパパ隊長の右太腿の内側が攣り始めています。何とか我慢しながら登り続けることは出来るので、そのままY太を追い駆けます。
三ツ頭山頂

12時1分、三ツ頭山頂(標高2580m)に到着ですが、ガッツリとガスに包まれ、真っ白な景色しか眺めることが出来ません。しかし、ここはアブも少なく、休憩することにすると、一気にガスが晴れ始め、真っ白な中に南八ヶ岳の主要部の絶景が浮かび上がり始めています。
Y太は、「山、重いよ…」と言いながら座り込んで休んでいますが、パパ隊長はというと、塩熱サプリを投入し、デジカメとスマホを持って絶景を堪能することにします。すると、我々のすぐ後に到着したソロの山ガールとお話をすることになり、三重から来らた感じ良い方で、我々と同じルートを歩いているということです。
ここから眺める権現岳は槍ヶ岳のように見える…

 

アブとの戦いはここがピーク

三ツ頭山頂を出発すると、すぐに前三ツ頭分岐です。そして、ここから本格的に樹林帯の中を下って行くことになります。最初のうちは、大きな段差の激下りが続き、暫く進むと、大きな段差は少なくなってきて、勾配もこれまでよりは緩やかで、トラバースするような登山道が多くなってきました。
樹林帯の中がほとんどですが、たまに展望が開けた場所があり、「Y太、あそこを歩いて来たんだぞ」と、編笠山~西ギボシ~東ギボシ~権現岳のルートを指差して教えます。そして、地図を取り出して見せると、「朝…」と言いながら、ルートを指で辿っています。
ただ、止まっていると、アブ軍団の襲撃に晒されてしまいます。
樹林帯の中に、たまに展望が開けた場所がある

こうした中、三重の山ガールを追い付いて来て、「山、終わったら、お風呂。お風呂、終わったら、青(青色の看板のローソンのこと)。青、終わったら、ゲーム!」とY太が声を掛けているので、パパ隊長が通訳して教えます。
その後、木戸口公園を過ぎると、足元は緩やかなアップダウンが続いています。しかし、全ルートの中で、この辺りがアブ軍団が最も密集している感じで、後ろからY太を見ていると、『桃太郎電鉄』でリトルデビルを大量に引き連れて歩いているのと同じように見えます。そして、パパ隊長もそうですが、時々アブに噛まれることがあり、一瞬の激痛が走ります。「あっ!」という叫び声がY太からも上がっていて、「もう…」と怒りも最高潮になっています。

 

一面が熊笹に覆われた”笹すべり”

途中、展望の開けたヘリポート跡からは、南アルプス~奥秩父までの展望が広がっています。しかし、この時間になると、それらの山頂稜線はすっかりガスの中となっています。
その後、標高が下がってくると、暑い上に樹林帯の中は全く風が通らないので、灼熱地獄になってきました。そうした中、ジグザグの下りが続くようになり、これまでよりは勾配が急になっています。ただ、登山道に張り出した木の根が多いのですが、足元はフワフワで、リズム良く下ることが出来ています。しかし、ここも相変わらずアブの密集地帯で鬱陶しく、そのせいもあってか、自然とペースが上がっています。
一面が熊笹に覆われている”笹すべり”を進む

樹林帯の中、一面が熊笹に覆われていて、その中のジグザグの登山道を下る”笹すべり”を進んで行くようになります。トレランならペースが一気に上がり、気持ちの良い瞬間を味わうことが出来るのではないでしょうか?

 

八ヶ岳横断歩道

八ヶ岳横断歩道
14時7分、八ヶ岳横断歩道に合流すると、緩やかなアップダウンが暫く続きます。すると、これで八ヶ岳を見切ったのか、「山、いつもありがとう!」と、声を掛けてくれるY太です。
その後、階段の下りが続きますが、これが結構歩き辛く、パパ隊長の両脚の踝の上の痛みが倍増しています。こうして、辛い階段が終わると、涸れた沢を渡ることになります。
涸れた沢を渡った後は登りが続くようになり、踝の上の痛みは、登っている時の方が遥かに楽に感じます。そして、地図アプリの『Geographica』を見せながら、「Y太、ちょっとだぞ」と教えると、「ちょっと!」と言って、一気にペースアップしています。しかし、ペースアップするのが早過ぎたのか、そのスピードを観音平登山口まで維持することが出来ず、途中で失速しています…
かつての”鉄人”も、これが今の実力か?

 

観音平登山口に到着!

観音平登山口に無事到着!
14時31分、無事に観音平登山口に戻って来ることが出来ました。

登山口の標高は1580mですが、涼しさの欠片もありません。そして、すぐにトイレに向かうと、先着していた三重からの山ガールの車が停まっていて、「お疲れ様です!」と声を掛けてくれたので、「帰りの運転、気を付けてくださいね」と返すパパ隊長です。
トイレを済ませると、林道を歩き、路肩に停めた車に向かいます。そして、灼熱地獄となっている車内を冷やすため、ドアを全開にして登山の片付けを始めますが、またしてもアブ軍団が襲って来ました。
その後、登山の後片付けが終わると、車の中に入ったアブを追い出しながら何とかドアを閉めることに成功し、温泉に向かうことにします。

【八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山タイムテーブル】
5:08 観音平登山口 11:16 権現岳山頂(下山開始)
5:32 展望台 12:01 三ツ頭山頂
5:54 雲海 12:21 前三ツ頭分岐
6:31 押手川 13:04 木戸口公園
7:51 編笠山山頂 13:17 ヘリポート跡
8:07 編笠山山頂(権現岳に向けて出発) 13:44 雲海
8:38 青年小屋 14:07 八ヶ岳横断歩道
9:14 のろし場 14:31 観音平登山口
10:07 権現小屋
10:18 権現岳山頂(昼食)

 

最凶の敵は?

スパティオ小淵沢『延命の湯』
今日の温泉は、中央道・小淵沢ICの近くの道の駅こぶちざわにあるスパティオ小淵沢『延命の湯』で、汗と疲れを流した後は、中央道・双葉SAで夕食を摂り、自宅に向かうことになります。しかし、帰りの中央道は、3連休ということもあり、大月IC~稲城IC間の45Kmという途方もない断続渋滞と戦うことになりました…
この時期、最凶の敵は、登山自体より、暑くて眠れない夜と高速道路の渋滞ですかね?

 

 

八ヶ岳(権現岳・編笠山)登山についてはここまでとなり、これで7月の3連休を利用した登山の投稿は終了になります。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。



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