こんにちは!パパ隊長です。
今回は、8月の山の日を含む3連休(8月11日~13日)を利用したパパ隊長&長男・Y太の新潟遠征についての投稿で、まずは初日の粟ヶ岳登山の様子をお伝えします。
粟ヶ岳は新潟県三条市と加茂市の境に位置する山で、日本三百名山にも選定されています。
出陣!
8月10日の20時20分、自宅を出発です。
買い出しも給油もなく、そのまま圏央道・あきる野ICを目指します。そして、あきる野IC→<圏央道>→<関越道>→越後川口SAを目指しますが、逆走車により長岡JCT付近が通行止めになっています。
目指す越後川口SAは長岡JCTの手前ですが、通行止めにより避難する車が集中するかもしれないので、23時50分、塩沢石打SAで留まることにし、ここで就寝です。
翌朝の起床は4時で、まずは北陸道・三条燕ICを目指します。そして、三条燕ICからは国道289号線を辿って八木ヶ鼻温泉『いい湯らてい』方面へと向かいます。その途中、コンビニでの買い出しを済ませ、北五百川コース登山口に到着したのは、5時50分です。
粟ヶ岳登山ルート
下記が今回歩いた粟ヶ岳登山のルートになります。
※地理院タイルに登山ルート・登山情報を追記して掲載
1合目(北五百川コース登山口)を出発!
朝食はY太がおにぎり1個、パパ隊長がおにぎり2個を平らげると、着替えや登山の準備、トイレを済ませますが、アブに襲撃され、車の中に侵入して来たアブを撃退することに力を使います。
この間、登山口に待機(?)していた地元のお巡りさんに話し掛けられ、遭難した時の行動や連絡方法について教えて貰いました。すると、「山、終わったら、お風呂。お風呂、終わったら、青(青色の看板のローソンのこと)。青、終わったら、ゲーム!」と、今度はこちらの予定を教えるY太です。
登山口に向かうと、『1合目』の標識を見て、「10、終わり!」と声を上げるY太です。そして、6時38分、お巡りさんに写真を撮って貰い、1合目(北五百川コース登山口)を出発です。
平坦な登山道から本格的な急登へ
登山口を出発すると、左手は沢、右手は水路のほぼ平坦な林道のような登山道が続き、それが終わると、沢に沿って切り立った断崖(といっても数メートル)のような登山道となり、緩やかなアップダウンを繰り返すようになります。
この区間、八ヶ岳の時のように大群ではありませんが、アブの鬱陶しい羽音が聞こえてきています。
その後、沢に架かる橋を渡ると、その先が2合目になっていて、特に意識することなく、そのまま通り過ぎます。
2合目まではほぼ平坦な登山道ですが、その後、猿飛滝を渡り、元堂を過ぎると、本格的な登りが続くようになります。すると、急勾配の登りも出現するようになり、一気に暑くなり、汗が噴き出す中、Y太は黙々と静かに登って行っています。
途中、樹齢400年と言われる『大ぶなの木』もあり、緩急の登りが繰り返されますが、全く風が通らないので、蒸し暑さ全開です。
3合目(八汐尾根)
7時12分、3合目(八汐尾根)に到着です。
先着したY太が待ってくれていて、パパ隊長が追い付くと、ゴクゴクと喉を鳴らしながら麦茶を流し込み、しっかりと水分補給です。
今日の新潟県三条市の天気予報は、気温38度の予報になっていたので、飲み物はたっぷりと持って来ています。なので、ガッツリとガブ飲みしても、今のところ心配はありません。
3合目を過ぎると、急登が続くようになりますが、それにしても暑過ぎます。どちらかと言えば、あまり汗かきではないパパ隊長ですが、Tシャツが既に汗でぐっしょりとなっています。しかし、この暑さの中、Y太はコンスタントなスピードで黙々と登って行っています。
前回の白砂山登山では、ずっとバランスの悪い状態が続いていたY太ですが、今日は今のところバランスもよく、後ろから見ていても安心出来る足取りで登っています。しかし、灼熱地獄となっているので、定期的に声を掛けながら休憩し、水分補給を繰り返しますが、この時間帯、立ち止まるとアブに襲撃されてしまいます。
この後、急登の先の岩場を乗り越えると、4合目の標識が見えてきました。4合目の標識に記載してある説明では、昭和39年の新潟地震で、ここにあった『粟石』が下の沢まで転がり落ちたそうです。なので、今は『粟石跡』となっているそうです。
4合目から先は、暫くの間、足元は岩場の急登が続くようになり、たまに大きな段差が出現し、足場をしっかりと確保しながら、捻じ伏せて登って行くことになります。ただ、滑り易いように見える一枚岩には、足場が削ってあり、グリップも良いので、急登の割には苦戦することはありません。
岩場の急登では、樹林帯が途切れる場所もあります。後ろを振り返ると、展望が開けていて、6月の『DEEP JAPAN ULTRA 100』で激闘を繰り広げた守門岳を眺めることが出来るようになってきました。また、明後日登る予定の米山や妙高山・火打山と思われる山容も、薄っすらと眺めることが出来ます。
『薬師の水場』
7時41分、『薬師の水場』で喉を潤します。
『薬師の水場』は登山道から外れた場所にあり、「飲むか?」と声を掛けますが、首を振るY太は、ソルティライチで喉を潤しています。なので、パパ隊長だけで『薬師の水場』に向かうと、沢が水場になっていて、手で掬って顔を洗った後、喉を潤しますが、湧き水ではないので、それ程冷たくはありませんでした。
こうして戻って来ると、Y太が座り込んで休憩していて、「山、重いか(疲れたか)?」、「”ちょっと”か?」と聞くと、「重いよ…」と、力なく答えています。
その後、『薬師の水場』からも急登が続き、足元はザレ場から粘土質の急登へと変わり、雨が降れば、思いっ切り滑りそうな感じです。その途中、下って来るトレランの若者とすれ違うと、「頑張って!」と声を掛けるY太です。
5合目(粟薬師)
7時56分、5合目(粟薬師)に到着です。
急登が続いていた中、急に平坦な場所に出ると、そこが5合目で、Y太が、「5!」と声を上げていて、ここには、粟薬師奥之院の社があり、避難小屋もあります。
その後、5合目から緩やかに登って行くと尾根に出て、そこが三十三丈滝の分岐となっています。この尾根の向こうの谷底に滝があるそうですが、ここからは眺めることが出来ません。ただ、水が流れ落ちる音は聞こえています。
三十三丈滝の分岐を出発すると、連続して下山して来る人とすれ違うようになりますが、その半分以上がトレランです。また、木々の隙間からは、これまで眺めることの出来なかった方角の展望が垣間見られるようになりますが、三条市街~新潟市街方面の展望でしょうか?
こうして、最初のうちは緩やかでしたが、直登のような粘土の急登になってきました。今はカラカラに乾いている粘土なので大丈夫ですが、雨が降ったら地獄と化すのは間違いないようです。
6合目(天狗の水場)
足元は粘土の急登が続いていましたが、一旦平坦になった後、すぐに急登に戻っています。すると、「うーーーっ!」と言うY太の呻き声が聞こえ始めるようになってきました。
その後、急登の続きで岩場に突入すると、鎖場になっていますが、特に鎖が必要という訳ではなく、力強く捻じ伏せて登って行き、2度目の鎖場を突破すると、その先が6合目となっています。
こうして、8時18分、6合目(天狗の水場)に到着すると、ここには『天狗の水場』があり、「Y太、飲むか?」と声を掛けますが、ここでも首を振っているので、パパ隊長だけで向かいます。しかし、遠そうな感じがしたので、諦めてすぐに引き返して戻って来ると、Y太が座って休憩しています。なので、パパ隊長も座り込み、スマホの地図アプリ(Geographica)を見せ、これからのルートを教えます。すると、「終わったら…」と言いながら、目の前の登山道を山頂方面から登山口方面へと指で辿っています。
ちなみに、6合目からは展望も広がっていて、守門岳~新潟市街までの範囲を眺めることが出来ます。
6合目を出発すると、すぐに急登が連続するようになり、時々出現する岩の段差も大きくなっています。そうした中、スピードはゆっくりですが、足元もしっかりとしていてバランスも良く、前回の白砂山登山より遥かに安定しているY太です。
その後、急登の先に光が差し込む丸い空間に向かって登って行く感じで登山道が続いています。さすがにキツく、汗が噴き出し、連発するY太の呻き声を聞きながら登って行くことになります。
山頂稜線の展望が一気に開ける
光が差し込む丸い空間を突き抜けると、ぽっかりと開けた広場に出ることが出来ます。すると、一気に展望が広がり、山頂稜線を眺めることが出来るようになりますが、こうして眺めると、まだまだ遠いなぁ、といった感じです。
眼下には、三条市~新潟市に渡る新潟平野の緑の絨毯が広がり、その向こうに聳える弥彦山、更に日本海を隔てた先に横たわる佐渡ヶ島を眺めることが出来ます。
ちなみに、Y太は暑さと急登に参っているのか、ぐったりといった感じです…
ここからは樹林帯を抜け、直射日光をモロに浴びながらの稜線歩きが始まります。大した勾配でもない稜線歩きですが、風が全く吹かず、猛烈な暑さが最大の強敵で、この先、標高が上がったとしても、とても涼しくなるとは思えません。
周囲の木々が低い稜線歩きが続くようになると、時々、展望が開ける場所もあります。そうした中、標高も上がったせいか、更に展望が広がった守門岳を眺めることが出来るようになっています。また、米山や妙高山・火打山といった山容も、4合目~5合目から眺めた時よりも、ハッキリと確認することが出来るようになってきています。
こうして7合目に到着すると、標識に記載してる山頂までの距離(山頂までは1570m)を確認し、すぐに出発します。
ウサギ発見!
7合目を過ぎると、急登が続くようになり、モロに逆光を浴びる角度で登って行くことで、眩しいし、何より暑い時間が続きます。そうした中、我々の少し前を飛び跳ねながら登山道を登っている生き物を発見です。
逆光で見え辛いので、「Y太、何?」と指差すと、視力5.0が威力を発揮し、「ぴょん、ぴょん、ぴょん…」と教えてくれました。Y太のこの証言によると、どうやらウサギだったようです。シカやサル、アルプスではライチョウも、男旅あるぺん隊では常連で、北海道ではヒグマにも1回遭遇していますが、ウサギは初めてです。
その後、晴天続きのせいか、粘土がカラカラに乾いたような結構な急登の稜線歩きが続きます。そして、この稜線の両側は、樹木でカモフラージュされていますが、切れ落ちた深い谷になっています。日本でも有数の豪雪地帯であり、6月の『DEEP JAPAN ULTRA 100』で激闘を繰り広げた浅草岳や守門岳も、その豪雪に削られたせいで急勾配が多いのでしょうか?
8合目
9時21分、8合目に到着です。
先着したY太が座って休憩しながら、ソルティライチをガブ飲みしていて、ここは風が吹き抜けていて気持ちが良い場所です。
遅れて到着したパパ隊長が標識を確認すると、山頂までは735mの記載があります。そして、「山、”ちょっと”か?」と聞くと、「重い…」と答えているので、地図アプリを確認し、山頂を指差し、「あそこだぞ!」と教えると、静かに頷くY太です。
その後、守門岳を指差し、「パパとR太、あそこに登ったことがあるぞ」と教え、「新幹線の時(『DEEP JAPAN ULTRA 100』で迎えに来て貰った時)、パパはあそこを走っていたんだぞ」と続けると、「おーーーっ!」と嬉しそうな声を上げています。
午の背
8合目を出発し、稜線を緩やかに少し下ると、前方の視界が一気に開けた場所があり、そこが”午の背”と呼ばれる両側が切れ落ちた岩稜地帯が続いています。
この猛暑の中、残雪もなく、雨も降っておらず、そこそこ道幅もあるので、あまり心配する要素もありませんが、「よく見て…」、「ゆっくりよ」と、念押しで声を掛けておきます。ただ、パパ隊長はというと、途中で立ち止まって景色を眺めたり、写真を撮ったりと、Y太に言っていることと真逆のことをやっています…
”午の背”を無事に通過すると、勾配は徐々にキツくなり、大きな段差のある急登が続くようになります。ただ、大きな段差には、ちょうど足を置くことの出来る窪みがあり、それを階段のようにして登って行くことが出来ます。また、周囲は背の高い木々が生い茂り、風が全く通らず、灼熱地獄になっていて、Y太の呻き声と激しい息遣いが聞こえる中、パパ隊長も一気に汗が噴き出し、息も上がってきました。
Tシャツがびしょびしょになりながら急登を捻じ伏せ、周囲の展望が開けると、そこに9合目の標識があり、正面に粟ヶ岳山頂を眺めることが出来るようになっています。そして、ここから眺める限り、登山道は直登で山頂へと続いているように見えます。「Y太、あそこで終わりだぞ」と教えますが、直登に挑むことが分かっているのか、テンションも低いまま頷いています。
その後、山頂への直登が始まると、覚悟を決めたのか、ストックを突き、木の枝や熊笹を掴みながら、結構なペースを刻みながら登っているY太です。「もうちょっとだぞ」と声を掛けると、「終わり?」と聞き返しているので、それに頷いて答えると、ギアが1段階上がり、更にペースアップしています。
粟ヶ岳山頂
10時5分、粟ヶ岳山頂(標高1293m)に到着です。
「終わったーっ!」と叫ぶY太の声が聞こえ、やや遅れてパパ隊長が到着すると、山頂標識の横にある鐘を鳴らしているY太です。そして、汗だくの中、ザックを下ろすと、まずは記念写真を撮りますが、物凄いトンボの大群が飛び回っています。
快晴の青空が広がる中、山頂からは360度の大展望が広がっていて、守門岳、中ノ岳、荒沢岳、ガスに包まれた苗場山~志賀高原と思われる峰々、浅草岳、燧ヶ岳、日光白根山、御神楽岳、飯豊連峰、米山、妙高山、火打山を眺めることが出来ますが、明日登る予定の二王子岳はどの山なのかは判別出来ません…
また、眼下には、広大な新潟平野に弥彦山、日本海、佐渡ヶ島が重なる風景を眺めることが出来ます。さすが米処といった感じで、水田の緑が絨毯のように広がっていて、山の濃い緑とのコントラストが、この季節ならではの”夏色”といった風景を作り出しています。ちなみに、”秋色”は『黄金の国 ジパング』といった感じなのでしょうか?
展望巡りから戻ると、湯を沸かして昼食を摂ることになり、Y太はカップヌードルカレー、パパ隊長はスーパーカップ濃いコクとんこつとおにぎり1個を平らげます。その後、ゆで卵でカンパイした後は、Y太が抹茶ラテ、パパ隊長が濃厚和栗カフェラテで食後の一服です。
この間、山頂で出会った他の登山者はひとりだけで、「山、終わったら、お風呂。お風呂、終わったら、青。青、終わったら、ゲーム!」と、この後の予定を教えています。また、「ミッキー行きました!」と、8月2日に家族で行ったディズニーランドのことを教えています。
ただ、360度の展望と引き換えに、全く日陰のない山頂なので、強烈な暑さです。気温が38度の予報となっている中、まだそこまで上がっているとは思えませんが、この程度の標高では全く涼しくありません…
下山開始!
11時3分、下山を開始します。
山頂で約1時間を過ごした後、登って来た道を辿っての下山となりますが、パパ隊長がザックに荷物を詰め込んでいる間、Y太はトンボを追い駆けています。そして、捕まえたトンボを両手に持ちながら、「10、9、8、…、2、1、車!」と声を上げ、再び鐘を鳴らし、山頂を出発します。
山頂直下は激下りが続き、眼下に広がる景色を眺めながらの下りが続くことになります。すると、座るように体勢を低くしながら突破して行き、ゆっくりですが、確実に慎重に下って行っているY太です。
その後も、止まることなくテンポ良く下っていますが、大きな段差が出現すると、登山道脇の木の枝や熊笹を掴もうとしています。また、パパ隊長はというと、最近下りになると悩まされていた右脚の踝の上の痛みが、今日は全く症状が出ていません。
9合目で一旦平坦になった登山道ですが、山頂から続いていた激下りは、”午の背”まで続きます。一応、ここでも、「よく見て…」と声を掛けておきますが、さすがに悠々と歩いているY太です。
”午の背”を楽勝で突破した後は、緩やかに登り返して8合目に到着すると、「8!」と声を上げるY太です。そして、そのまま通過し、その後は緩急の下りが続くようになり、登る時にはキツく感じた勾配ですが、苦手とする下りの割には、予想外に軽快に下ることが出来ています。
勾配は緩くてもクソ暑いのが最大の強敵
同じような景色の下りが続いている中、先行していたY太が立ち止まって振り返り、「ぴょん、ぴょん、ぴょん…」と教えてくれています。どうやらウサギを見付けた場所だったようで、それを教えてくれていますが、よく覚えていたと思います。
7合目の標識を見付けると、「7!」と教えてくれていますが、ここもそのまま通過です。そして、時間の経過と下り勾配の角度により、この辺りは真上から直射日光を浴びるようになってきています。それにしても、このクソ暑いのが最大の強敵です。
その後、勾配が緩やかになってきましたが、疲れが出て来たのか、暑さで集中力が切れてきたのか、何度かズルッと滑って転びそうになり、「ダメッ!」と怒るY太です。
こうして、展望の広がる稜線歩きが終わると、樹林帯の激下りが始まります。ただ、階段状になっている場所も多く、足元も安定している中、ここはストックを上手く使い、バランスを取りながら下って行きます。樹林帯ということで、展望はなくなりましたが、とにかく直射日光が遮られるので、これまでよりは楽に感じられるようになりました。
その後、樹林帯の先に開けた平坦な場所が見えてくると、そこが6合目で、12時12分に到着です。ここには『天狗の水場』があるので、「Y太、飲むか?」と声を掛けてみますが、再び首を振っています。
6合目(天狗の水場)を出発すると、直後は鎖場の岩下りで、座り込むような感じで姿勢を低くしながら、危な気なく突破に成功です。その後は、粘土の下りが真っ直ぐ続いていて、登りの時には、Y太の呻き声を聞きながらの苦戦が続いていましたが、下りの勾配としてはちょうど良い感じで、軽快に下って行っています。そうした中、風の通らない樹林帯の中を軽快に下ったせいか、Y太が茹蛸のようになっています。
12時27分、三十三丈滝の分岐まで戻って来ると、ここから登山口となっている1合目の駐車場までは、約1ヶ月半遅れで『DEEP JAPAN ULTRA 100』のコースを体験することになります。レースでは、反対側の稜線から、この三十三丈滝の分岐に到着することになります。
5合目(粟薬師)に戻って来た
12時31分、5合目(粟薬師)に戻って来ました。
山頂を出発し、ここまでほとんど休憩をとっておらず、ここでも立ったまま麦茶をガブ飲みしています。なので、「座るか?」と聞くと、「うーん!」と答えているので、下山では初めて座って休憩することにします。
そして、ドカッと座り込むと、「山、重かったーっ!」、「ダメッ!」と怒りながらも、「5、4、3、2、1、終わり!」と指を折りながら数えています。また、パパ隊長はというと、座り込むと、両太腿の内側がピクピクして攣りそうなので、塩熱サプリを投入しておきます。ただ、樹林帯の中にポッカリと空いたような場所で日陰がなく、暑さのあまり、ゆっくりと休憩することが出来ません…
5合目(粟薬師)での休憩が終わると、すぐに段差の大きな激下りが始まりますが、白砂山登山の時より、遥かに安定して下ることが出来ているY太です。かつての”鉄人”が復活しつつあるのでしょうか?
この後、『薬師の水場』に到着し、「Y太、飲むか?」と声を掛けると、それを待っていたかのように、「うーん!」と答えるY太です。『天狗の水場』はスルーし、ここの『薬師の水場』だけを狙っていたかのような反応です。そして、自前のコップで2杯をイッキにガブ飲みし、「水、美味しかった!」と満足そうで、その後、パパ隊長も1杯飲んで喉を潤します。
『薬師の水場』を出発すると、急勾配の下りが続いた後、展望の広がる岩場の激下りが始まり、段差も大きく、姿勢を低くしながら突破して行くY太です。そして、パパ隊長も同じような姿勢になり、岩に手を突くと、直射日光のせいで岩が激熱になっています。
徐々にペースダウン…
13時4分、4合目(粟石跡)に到着です。
4合目の標識を見付け、「4!」と声を上げながら、4本の指を立てて教えてくれています。そして、パパ隊長が追い付くと、ここもそのまま通過します。
緩急の下りが繰り返される中、急勾配に差し掛かると、Y太のペースが明らかに落ちてきています。これまでのダメージの蓄積もあると思いますが、バランスもやや崩れてきているように見えたので、「足は?」と聞いてみますが、「大丈夫!」と答えています。しかし、暫くして、「重いよ…」と呟いているので、言う程『大丈夫』でもなさそうです…
こうして、3合目(八汐尾根)に到着すると、ここでも、「3!」と声を上げながら、3本の指を立て、そのまま通過します。
少し前からバランスが悪くなってきていましたが、ついに滑って転ぶY太です。ただ、すぐに立ち上がり、ダメージはなさそうです。その直後、パパ隊長も豪快に土煙を上げながら転倒することになりましたが、Y太のように無傷では終わらず、左手中指から出血し、左肘から手首までヒリヒリして土埃にまみれています。そして、小さな傷なのに、出血量が多く、あっという間に人差し指、中指、薬指が真っ赤に染まり、ウェットティッシュで土埃を拭き、傷口を押さえて止血します。
その後も、躓いたり、滑ったりが極端に多くなり、明らかにバランスが悪くなってきたY太です。なので、猿飛滝の手前で呼び止め、「よく見て…」、「ゆっくりよ」と言い聞かせますが、さすがに渡渉は慎重に突破し、「よし!」と声を上げています。
残り僅か…
13時37分、2合目に到着すると、「2!」と声を上げながら、2本の指でピースサインを出して教えてくれていますが、これまでよりも嬉しそうな顔になっています。そして、もう終わりが近いと分かっているY太ですが、「ちょっと?」と改めて聞くので、頷いて答えます。
2合目を過ぎると、残りは登山口まで緩やかなアップダウンはあるものの、ほぼ平坦になってきます。パパ隊長は、登山道の横の水路で怪我をした左手や、転んだ時に土埃にまみれた腕を洗います。すると、軽く擦りむいた跡がいくつか見付かり、これでヒリヒリしていたようです。
その後、徐々にペースを上げながら軽快に進み、登山口を見付けると、「あったーっ!」と叫び、ストックでロックオンするY太です。
1合目(北五百川コース登山口)に無事到着!
13時51分、1合目(北五百川コース登山口)に無事到着です。
「山、重いよ…」と文句を言いながらも、ガッツポーズのY太です。その後、駐車場の車に辿り着くと、アブが纏わりついてきたので、ここでもアブを撃退しながら、登山の後片付けが始まります。
ちなみに、登山口の横に『MT.AWA SKYRACE』を紹介する看板が建っています。距離は43Km、制限時間は11時間、累積標高3100mということで、この距離でこの累積標高、かなりキツいレースであることは間違いなさそうです。
この後、トイレも済ませ、車の中に侵入して来たアブを全滅させると、八木ヶ鼻温泉『いい湯らてい』へと向かうことになります。
こうして登山の汗を流した後は、コンビニ(ローソン)に立ち寄り、イオンモール新潟南でゲームセンターを楽しみ、寝床となる道の駅加治川に向かいます。
【粟ヶ岳登山タイムテーブル】 |
6:38 |
|
1合目(北五百川コース登山口) |
|
11:03 |
|
粟ヶ岳山頂(下山開始) |
6:53 |
|
2合目 |
11:14 |
|
9合目 |
6:56 |
|
猿飛滝 |
11:25 |
|
午の背 |
6:58 |
|
元堂 |
11:28 |
|
8合目 |
7:04 |
|
大ぶなの木 |
11:48 |
|
7合目 |
7:12 |
|
3合目(八汐尾根) |
12:12 |
|
6合目(天狗の水場) |
7:28 |
|
4合目(粟石跡) |
12:27 |
|
三十三丈滝 |
7:41 |
|
薬師の水場 |
12:31 |
|
5合目(粟薬師) |
7:56 |
|
5合目(粟薬師) |
12:49 |
|
薬師の水場 |
8:01 |
|
三十三丈滝 |
13:04 |
|
4合目(粟石跡) |
8:18 |
|
6合目(天狗の水場) |
13:17 |
|
3合目(八汐尾根) |
8:56 |
|
7合目 |
13:26 |
|
大ぶなの木 |
9:21 |
|
8合目 |
13:33 |
|
元堂 |
9:32 |
|
午の背 |
13:35 |
|
猿飛滝 |
9:48 |
|
9合目 |
13:37 |
|
2合目 |
10:05 |
|
粟ヶ岳山頂(昼食) |
13:51 |
|
1合目(北五百川コース登山口) |
夜は新発田の街に繰り出す…
18時50分に道の駅加治川に到着すると、まずは翌日の登山準備を済ませておきます。
この後はというと、ここから約2.3Km程離れた羽越本線・金塚駅まで歩き、20時18分の電車で新発田駅に向かい、”新発田の夜”を楽しむ予定です。ちなみに、この時間帯、電車はほぼ1時間に1本です…
そして、無人駅の金塚駅に到着すると、『乗車駅証明書』というキップを自販機で買って電車に乗り、新発田駅で精算するシステムです。
こうして、新発田の街に乗り込み、居酒屋『なお家゛』(なおげ)で、昼間失った水分を補給(パパ隊長は生ビール・瓶ビール・レモンサワー、Y太はレモンサワー)し、つまみは、馬刺し、唐揚げ、フライドポテト、栃尾の油揚げを堪能です。
その後、タクシーに乗って道の駅に戻って来たのは、22時10分頃で、トイレと歯磨きを済ませ、3時間近くエアコンにお世話になりながら、ぐっすりと寝ることが出来ました。
粟ヶ岳登山についてはここまでとなり、次回は2日目の二王子岳登山の様子をお伝えしたいと思います。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
|